# レジャーヘッダー [[ソース]](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/master/src/ripple/ledger/ReadView.h#L71) すべてのレジャーバージョンには、その内容を記述する一意のヘッダーが含まれています。[ledgerメソッド](/ja/docs/references/http-websocket-apis/public-api-methods/ledger-methods/ledger)を使用してレジャーのヘッダー情報を検索できます。レジャーヘッダーの内容を以下に示します。 | フィールド | JSONの型 | [内部の型](/ja/docs/references/protocol/binary-format) | 説明 | | --- | --- | --- | --- | | `ledger_index` | 文字列 | UInt32 | レジャーの[レジャーインデックス](/ja/docs/references/protocol/data-types/basic-data-types#%E3%83%AC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9)。APIメソッドの中には、この番号を引用符で囲んだ整数として表示するメソッドと、ネイティブJSON数値として表示するメソッドがあります。 | | `ledger_hash` | 文字列 | UInt256 | このレジャーバージョンの[SHA-512Half](/ja/docs/references/protocol/data-types/basic-data-types#%E3%83%8F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5)。これは、このレジャーとそのすべての内容の一意のIDとして機能します。 | | `account_hash` | 文字列 | UInt256 | このレジャーの状態ツリー情報の[SHA-512Half](/ja/docs/references/protocol/data-types/basic-data-types#%E3%83%8F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5)。 | | `close_time` | 数値 | UInt32 | このレジャーバージョンが閉鎖されたおおよその時刻。Rippleエポック(2000-01-01 00:00:00)以降の経過秒数として示されます。この値は、`close_time_resolution`に基づいて丸められます。 | | `closed` | ブール値 | ブール値 | `true`の場合、このレジャーバージョンはこれ以上新しいトランザクションを受け入れません。(ただし、このレジャーバージョンが未検証の場合は、一連の異なるトランザクションが記録されている別のレジャーバージョンに置き換えられることがあります。) | | `parent_hash` | 文字列 | UInt256 | このバージョンの直前のレジャーバージョンの`ledger_hash`値。直前のレジャーインデックスの異なるバージョンが存在している場合、これはレジャーの生成元を示します。 | | `total_coins` | 文字列 | UInt64 | レジャーのアカウントが保有するXRPの[XRPのdrop数](/ja/docs/references/protocol/data-types/basic-data-types#%E9%80%9A%E8%B2%A8%E9%A1%8D%E3%81%AE%E6%8C%87%E5%AE%9A)の合計。トランザクション手数料により消却されたXRPは除外されます。一部のアカウントは、そのキーを知っている人がいない「ブラックホール」アカウントであるため、流通している実際のXRPの量はこれよりも少なくなります。 | | `transaction_hash` | 文字列 | UInt256 | このレジャーに記録されているトランザクションの[SHA-512Half](/ja/docs/references/protocol/data-types/basic-data-types#%E3%83%8F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5)。 | | `close_time_resolution` | 数値 | Uint8 | `close_time`を丸めるときの最大秒数を示す範囲[2,120]内の整数。 | | [`closeFlags`](#close%E3%83%95%E3%83%A9%E3%82%B0) | (省略) | UInt8 | このレジャーの閉鎖に関連するフラグのビットマップ。 | ## レジャーインデックス レジャーインデックスは、32ビットの符号なし整数であり、レジャーを識別するために使用します。レジャーインデックスは、レジャーの *シーケンス番号* と呼ばれることもあります。([アカウントシーケンス](/ja/docs/references/protocol/data-types/basic-data-types#%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%B3%E3%82%B9)とは異なります。)一番最初のレジャーでは、レジャーインデックスは1でした。新しいレジャーのレジャーインデックスは、その直前のレジャーのレジャーインデックスに1を加算した値になります。 レジャーインデックスがレジャーの順番を示すのに対し、[ハッシュ][]値はレジャーの正確なコンテンツを示します。2つのレジャーが同じハッシュ値を持つ場合、それらは必ず同じものです。検証済みレジャーでは、ハッシュ値とレジャーインデックスは等しく有効で、1:1の関係です。しかし、進行中のレジャーに対しては、以下の理由によりその限りでありません。 * ネットワーク全体でのトランザクションの伝搬遅延が原因で、2つの異なる`rippled`サーバで、同じレジャーインデックスを持つ現行レジャーに対するコンテンツが異なる場合があります。 * 決済済みレジャーバージョンが複数あり、コンセンサスによる検証が競合している場合があります。このようなレジャーバージョンでは、レジャーインデックスは同じですが、コンテンツは異なります(ハッシュも異なります)。これらの決済済みレジャーのうち、検証済みになるのは1つだけです。 * 現行のオープンレジャーのハッシュは計算されません。これは、現行レジャーのレジャーインデックスは同じままであっても、コンテンツは時間とともに変化し、ハッシュが変わる可能性があるためです。レジャーのハッシュは、レジャーが閉鎖されるときにのみ計算されます。 ## closeフラグ レジャーでは1つのフラグだけがcloseFlagsとして設定されています(**sLCF_NoConsensusTime**(値`1`))。このフラグが有効な場合、バリデータによってレジャーの閉鎖時刻が異なります。ただし、作成しているレジャーは同一のものであるため、バリデータは閉鎖時刻について「合意をしないことに合意する」とした上でコンセンサスを宣言しました。この場合、コンセンサスレジャーバージョンの`close_time`の値は直前のバージョンの1秒後です。(この場合、正式な閉鎖時刻がありませんが、実際の閉鎖時刻はおそらく指定されている`close_time`の3~6秒後です。) `closeFlags`フィールドはレジャーのJSON表現には含まれていませんが、レジャーのバイナリ表現には含まれており、レジャーのハッシュを判別するフィールドの1つです。 ## 関連項目 レジャーの基本的な説明については、[レジャー](/ja/docs/concepts/ledgers)をご覧ください。