# EscrowFinish [[ソース]](https://github.com/XRPLF/rippled/blob/master/src/xrpld/app/tx/detail/Escrow.cpp) エスクロー(保留中の支払い)から受取人へXRPを送金します。 Escrow ## JSONの例 ```json { "Account": "rf1BiGeXwwQoi8Z2ueFYTEXSwuJYfV2Jpn", "TransactionType": "EscrowFinish", "Owner": "rf1BiGeXwwQoi8Z2ueFYTEXSwuJYfV2Jpn", "OfferSequence": 7, "Condition": "A0258020E3B0C44298FC1C149AFBF4C8996FB92427AE41E4649B934CA495991B7852B855810100", "Fulfillment": "A0028000" } ``` ## フィールド [共通フィールド](/ja/docs/references/protocol/transactions/common-fields)に加えて、トランザクションは以下のフィールドを使用します。 | フィールド | JSONの型 | [内部の型](/ja/docs/references/protocol/binary-format) | 必須? | 説明 | | --- | --- | --- | --- | --- | | `Owner` | 文字列 | AccountID | はい | エスクローに資金を供給した支払元アカウントのアドレス。 | | `OfferSequence` | 数値 | UInt32 | はい | 対象となるエスクローを作成した[EscrowCreateトランザクション](/ja/docs/references/protocol/transactions/types/escrowcreate)のトランザクションシーケンス。 | | `Condition` | 文字列 | Blob | いいえ | 以前に指定されたエスクローの[PREIMAGE-SHA-256 Crypto-condition](https://tools.ietf.org/html/draft-thomas-crypto-conditions-02#section-8.1)に一致する16進数値。 | | `CredentialIDs` | 文字列の配列 | Vector256 | いいえ | このトランザクションによって作成されたエスクローによる資金提供を承認する資格証明書のセット。各配列のメンバーは、レジャーの資格証明書エントリのレジャーエントリIDでなければなりません。詳細については、[Credential ID](/ja/docs/references/protocol/transactions/types/payment#credential-ids)をご覧ください。 | | `Fulfillment` | 文字列 | Blob | いいえ | エスクローの`Condition`に一致する[PREIMAGE-SHA-256 crypto-condition fulfillment](https://tools.ietf.org/html/draft-thomas-crypto-conditions-02#section-8.1.4)の16進数値。 | すべてのアカウントがEscrowFinishトランザクションを送信できます。 - エスクローに`FinishAfter`時刻が設定されている場合、この時刻よりも前にはこれを実行(Finish)できません。具体的には、対応する[EscrowCreateトランザクション](/ja/docs/references/protocol/transactions/types/escrowcreate)で指定されている`FinishAfter`時刻が、最後に閉鎖されたレジャーの閉鎖時刻よりも後の場合、EscrowFinishトランザクションは失敗します。 - エスクローに`Condition`が指定されている場合に、その条件に対応する`Fulfillment`を指定しないと、この支払いを実行(Finish)できません。 - 有効期限切れのエスクローは実行(Finish)できません。具体的には、対応する[EscrowCreateトランザクション](/ja/docs/references/protocol/transactions/types/escrowcreate)で指定されている`CancelAfter`時刻が、最後に閉鎖されたレジャーの閉鎖時刻よりも前の場合、EscrowFinishトランザクションは失敗します。 EscrowFinishトランザクションにフルフィルメントが含まれている場合、このトランザクションを送信するための最小[トランザクションコスト](/ja/docs/concepts/transactions/transaction-cost)が増加します。トランザクションにフルフィルメントが含まれていない場合、トランザクションコストは標準の10 dropです。トランザクションにフルフィルメントが含まれている場合、トランザクションコストは330 [XRP drop](/ja/docs/references/protocol/data-types/basic-data-types#%E9%80%9A%E8%B2%A8%E9%A1%8D%E3%81%AE%E6%8C%87%E5%AE%9A)に加えて、プリイメージサイズの16バイトごとに更に10 dropです。 [本番環境以外のネットワーク](/ja/docs/concepts/networks-and-servers/parallel-networks)では、Escrowの送金先アカウントを[削除](/ja/docs/concepts/accounts/deleting-accounts)できる場合があります。この場合、 Escrowを終了しようとしても結果`tecNO_TARGET`で失敗しますが、Escrowオブジェクトは通常期限切れになる場合を除き、維持されます。別の支払いで送金先アカウントが再作成された場合、 Escrowは正常に終了できます。Escrowの送金先アカウントは、[fix1523 Amendment](/resources/known-amendments#fix1523)が有効になる前にEscrowが作成された場合にのみ削除できます。本番環境の XRP LedgerにはそのようなEscrowは存在しないため、本番環境のXRP Ledgerではこのようなエッジケースには対応できません。また、このエッジケースは、fix1523とEscrowのAmendmentを同時に有効にするテストネットワークでも不可能です。これは、[新しいジェネシスレジャーを開始](/ja/docs/infrastructure/testing-and-auditing/start-a-new-genesis-ledger-in-stand-alone-mode)するときのデフォルトです。