# ステーブルコインの設定

新しいステーブルコインを発行する前に、最初にコインを発行すると変更不可能とする設定を行う必要があります。

## 発行および配布アカウントの作成

「コールド」ウォレットと呼ばれることもある、「発行者」として指定する新しいアカウントを作成します。アカウント自体には特別な違いはありません。このアカウントを使ってステーブルコインを発行します。

ほとんどの実装では、"ウォーム"ウォレットとしてスタンバイアカウントを使用します。信頼できる人間のオペレータは、スタンバイアカウントを使用してステーブルコインを運用アカウントに配布します。

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運用アカウント、または「ホット」ウォレットは、XRPL上で他のアカウントと取引します。自動化されたインターネット接続システムは、これらのアドレスの秘密鍵を使用して、顧客やパートナーへの送金などの日常業務を行います。

スタンバイアカウントと運用アカウントを使用することで、発行アカウントをハッキング攻撃から守ることができ、またステーブルコインの作成と破棄を監視しやすくなります。

## 取引手数料の設定

送金手数料の設定は、アカウント間でトークンを送金する際にパーセンテージの手数料をユーザに請求します。

ユーザが送金手数料ありのトークンを送信すると、送信側からは送信金額に加えて送金手数料が引き落とされ、受信側には送信金額のみが入金されます。送金手数料の金額はXRP Ledgerから「消滅」します。つまり、ユーザが送金手数料を支払うたびに、担保として保持する必要のある金額が減少するのです。

詳しくは[送金手数料](/ja/docs/concepts/tokens/fungible-tokens/transfer-fees)をご覧ください。

## ティックサイズの設定

ティックサイズは、[分散型取引所](/ja/docs/concepts/tokens/decentralized-exchange)で取引レートを計算する際に使用される小数点以下の桁数を制御します。ティックサイズが大きいほど(小数点以下の桁数が多いほど)精度が高くなり、さまざまな取引金額の四捨五入が少なくなります。ティックサイズが小さいほど、オークションにおける最低入札額と同じように機能し、無駄に小さい金額で徐々に価格を競り上げる時間と労力を節約できます。

ティックサイズはアカウントレベルの設定で、同じアドレスで発行されたすべてのトークンに適用されます。

[ティックサイズ](/ja/docs/concepts/tokens/decentralized-exchange/ticksize)をご覧ください。

## Default Rippleフラグの設定

Default Rippleフラグはトラストラインの残高をデフォルトでRipple(波及)させるかどうかを制御します。Ripplingは顧客間でトークンを送ったり取引したりすることを可能にするものです。発行者はその発行アドレスへの全てのトラストラインでRipplingを許可しなければなりません(MUST)。

顧客に発行アドレスへのトラストラインの作成を依頼する前に、発行アドレスのDefault Rippleフラグを有効にしてください。そうでない場合は、他のアドレスが作成したトラストラインごとに、個別にNo Rippleフラグを無効にする必要があります。

[Rippling](/ja/docs/concepts/tokens/fungible-tokens/rippling)をご覧ください。

## 宛先タグの有効化

ステーブルコインのアプリケーションが複数の顧客の代わりにトランザクションを処理する場合、どのアカウントに入金すべきかがわからないことがあります。宛先タグは、送金者に受取人や送金先を指定させることで、このような状況を回避するのに役立ちます。RequireDestフラグを有効にするには、`AccountSet`トランザクションの`SetFlag`フィールドに`asfRequireDest`値(1)を設定してください。

[送信元と送信先のタグ](/ja/docs/concepts/transactions/source-and-destination-tags)をご覧ください。

## 資産の管理機能

ステーブルコインの作成と配布をコントロールするには、いくつかのオプションがあります。

### 認可トラストライン

KYC(Know Your Customer)やAML(Anti-Money Laundering)などのコンプライアンスルールに従う必要がある場合、トラストラインを使用して、ステーブルコインの配布を許可されたプールを作成することができます。これにより、資金が誰に送金されるかを確認することができます。

[認可トラストライン](/ja/docs/concepts/tokens/fungible-tokens/authorized-trust-lines)をご覧ください。

### Freezeフラグ

保有者アカウント内のステーブルコインをフリーズすることができます。これは、詐欺行為が疑われる場合、または保有を強制する場合に行うことができます。個々のトラストラインをフリーズすることも、グローバルにフリーズすることもできます。

逆に、トークンをフリーズする能力を永久に放棄する「No Freeze」を設定することもできます。これにより、発行者がトークン同士の取引を妨害でき無くなるという意味で、そのステーブルコインはより現実の通貨に近くなります。

[トークンのフリーズ](/ja/docs/concepts/tokens/fungible-tokens/freezes)をご覧ください。

### Clawbackフラグ

Clawbackにより、特定の状況下でトラストラインからステーブルコインを回収(クローバック)することができます。これにより、アカウントへのアクセス不能や悪意のある活動などの課題に対応する能力が追加されます。

[Clawback](/ja/docs/references/protocol/transactions/types/clawback)をご覧ください。

Clawback
### 固定供給量

ステーブルコインを固定枚数に制限することで、将来さらにトークンを発行することになっても、ステーブルコインの価値が希釈されないことが保証されます。

固定供給とするためには、

1. 発行するウォレットと同様の設定で配布ウォレットを作成します。
2. 発行ウォレットと配布ウォレットの間にトラストラインを設定します。
3. 発行ウォレットから配布ウォレットにすべてのトークンを送信します。
4. 発行アカウントをブラックホール化します。